特別活動の実践を「生かせる」学級づくり

1 はじめに

 特別活動のに関しては,これまでに数々の素晴らしい実践が報告されている。ところが,それを自校(自分の学級)に持ち帰り,いざ自分の学級で!となると必ずしも思うようにいかないこともあるのではないだろうか。

 いわゆつ「ニワトリが先かタマゴが先か」的な議論はここではさておき,優れた実践をモデルとして実際の学級づくりに生かすには,その前提として(あるいは平行して)それを生かすことのできる学級づくりを進めていくことが大切だと考える。

       

実践を生かせる学級「2つの要素」

 (1)ふれあいのある(受容的な)人間関係が確立されている

 (2)集団としてのルールが確立されている

                        ところが・・・・・・・・・・・

 これまでの経験が通用しなくなった。子どもがかわった。親が変わったと言いながらも,学級経営のうまくいかない自分を責めてしまいがちである。しかし,学級経営と自分の価値や力量を一体化してはいけない。学級の実態といまの自分とのやり方とのマッチングがとれていないだけなのである。

                       河村 茂雄(都留文科大 教授)

 学級の実態・学級を構成する個々の子どもたちの実態をより正しく把握した上でどのような手だてがふさいしいのかを判断し,実践の方法を工夫していく必要がある。

 

   ☆実践に先立ち,学級の現状をアセスメントを行うことが重要

 

2 学級の実態をとらえる〜その1:教師の側から

  教師の側から学級の実態を捉えるには,集団を看取るポイントを適切に定め,それに沿って実態を正しく見極めることができればよい。前述の河村教授は次の3点をあげている。

 

 (1)子どもたちが学級に満足感を持っているか

 (2)子どもたちの人間関係は良好か

 (3)学級にルールは定着しているか

   ☆河村式フォームを用いて考えてみる。(省略)

 

3 学級の実態をとらえる〜その2:児童の側から

 様々な方法が考えられるが,試験紙法(テストやアンケート形式)を用いることが効果的な場合がある。その場合は(1)標準化されているなど正確なアセスメントが得られること(2)短時間で簡単に実施できること(3)学級(子ども)の変容を捉えるため繰り返し実施できること(そのために質問内容が記憶に残りにくいこと)(4)子どもの心に侵襲的でない(心的な傷を負わせない・拡げない)こと等を十分に考慮しなければならない。

  ☆「Q−U」の利用を検討してみてはどうだろうか

4 具体的な手だてを考える

 「学級の姿は学級の数だけ存在する」と言われる。同じ手だてをとっても,学級集団の状態や在籍する子どもたちの特性,教師の存在や特性によってどのように実を結ぶかはさまざまである。「うまくいっているならそれを続けよ」「うまくいっていないなら違う方法を考えよ」を基本的なおさえとして,よりよい方法を模索し,特別活動の実践を下支えできる学級集団作りを進めていくことが必要である。

 ここで改めて確認しておかなければならないことは,どのような手だてを講ずるにせよ,特別活動の目標・特質・内容等(学習指導要領)との関連性や,不易の部分を明確にしておくことである。本来は手だて(手段)であるべきものが,いつの間にか目的と化していることがある。特別活動を通じて教育の諸課題を解決するにあたり,切り口の目新しさに振り回されてはいないか,あるいは,”技法が上滑りした”実践に陥っていないか常に見直しを図る(あるいは,図られる体制を作っておく)ことが欠かせない。

 ☆どのような手だてが特別活動の実践を支えるか(すでに特別活動の学習として導入されているものもある)

   ○SGE(構成的グループエンカウンター)  ○他教科・領域とのコラボレーション(道徳・総合的な学習の時間など)                 ○コーチング                  ○SST(CSS)(学級)ソーシャルスキルトレーニング                             ○キャリアカウンセリング           ○SFA(WOWW)解決志向アプローチ                                    ○その他

 

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