平成20年度 上川・旭川特別活動研究会 研究計画

 

1 研究主題

 「個の願いをもとに,共に生きる力を育む特別活動指導の在り方」

 〜計画的な学級活動を通して,望ましい人間関係と実践的な態度・能力を育てる指導の工夫〜

 

2 主題設定について

 学校教育の最大の課題は「生きる力」の育成である。それは,児童・生徒が自ら課題を見つけ,よりよく問題を解決する資質や能力であり,他人と協調して生きることができる豊かな人間性である。これらの資質や能力は一貫して本研究会が希求してきたものであり,今後も一層実践活動の充実を図っていかなければならない。特別活動は,児童・生徒が必要と考えること,自主的実践的な集団活動を通して,個性を高め,社会性を培う教育活動である。これまで本研究会は,すべての集団活動の基本となる「学級活動」を中心に,実践的な研究を進めてきた。多くの成果を確認できた反面,自らを律することができずに自己本位な言動を示すこと,自らの考えや判断で行動できないこと,仲間と望ましい人間関係が作れないこと,解決方法を考え見通しをもって課題を追求できないことなどが実態としてある。そこで,本研究の主題については,主体的に問題解決に挑む「個の確立」の面と,創意工夫して活動を創り上げる「望ましい集団の形成」の両面を軸に,「個の願いをもとに,共に生きる力を育む特別活動の指導の在り方」と設定した。児童・生徒の一人一人が発達段階に応じて,よりよい学校生活を目指して課題を見つけ,意欲的・主体的に解決したいという課題意識を「個の願い」とし,仲間に働きかけ,見通しをもち,工夫して問題解決を図る質の高い集団づくりを「共に生きる力を育む」と押さえた。言うまでもなく,特別活動の基盤は学級での活動にあり,望ましい人間関係を築き学級活動の充実を図ることが主題に迫る道筋と押さえた。そこで,見通しのある学級活動の実践を通して問題解決能力や思いやりある人間性など「生きる力」の資質・能力の育成が図られるものと確信し,「計画的な学級活動を通して望ましい人間関係と実践的な態度・能力を育てる指導の工夫」と副題を設定した。

 

3 目指す児童・生徒象

 児童・生徒が目標をもち,自己を生かし,仲間と協力して活動する。活動を成し遂げて,得られる達成感や自己実現の喜びは大変大きいものがある。また,児童・生徒が集団の中で思いやりをもって生活することや自他の生命と人権を尊重することは社会生活を営んでいくうえで必要な基本的な態度である。そこで,これらを踏まえて目指す児童・生徒象を設定した。

個の確立

 

共生

 活動のねらいを考えて見通しを立てる子

実践活動

 活動の条件や方法を話し合う集団

 自分の役割を自覚し工夫して活動する子

自律態度

 協力し工夫しながら活動を高める集団

 活動を振り返り新たな課題を考える子

人間関係

 仲間の良さを認め合い高め合う集団

 

4 研究の仮説

(1)仮説1 児童・生徒の実態や願いに基づく計画を立てることにより,進んで取り組もうとする意欲や態度,活動を見通す力などを高めることが       できる。(個の願いと参加意欲,集団による企画能力)

(2)仮説2 集団による実践活動を工夫して進めることにより,問題解決能力や望ましい人間関係を育てることができる。(個の願いと実践活動       集団による運営能力)

(3)仮説3 集団による活動の成果や課題を振り返らせることにより,新たな課題や意欲をもたせることができる。(個の願いと課題把握,集団        による評価能力)

 

5 研究の視点

(1)視点1 活動の意欲を高める題材開発と指導計画の工夫

(2)視点2 他に働きかけ,協力して解決を図る実践活動の展開の工夫

(3)視点3 新たな意欲・態度・能力を生み出す評価能力の育成の工夫

 

6 研究の内容

 

(1)視点1:活動の意欲を高める題材開発と指導計画の工夫

  ○目標の明確化〜目標が明らかになっており,児童・生徒が理解している

  ○課題意識の高揚〜生活実態に根ざして題材,楽しく喜びを共有できる活動を行う

  ○話合いの活動の重点〜自己決定の場を位置づける,折り合いをつける

  ○計画委員会の組織と機能〜話合いの計画を立てて進める

 

(2)視点2:他に働きかけ,協力して解決を図る実践活動展開の工夫

  ○活動意欲を高める話合い活動,係活動,集会活動の在り方〜役割と責任を明らかにし,自分たちでやり遂げたという実感のもてる活動

  ○新たな視点で取り組む創造的な活動〜発達段階や児童生徒の実態に応じた指導,他の領域や総合的な学習の時間との関連を図る

 

(3)視点3:新たな意欲・態度・能力を生み出す評価能力の育成の工夫

  ○自己評価,相互評価,他者評価等,評価方法の工夫

  ○自己有用感,自己効力感を味わい,次の活動意欲を高める評価の在り方

  ○評価規準の作成(観点,見取りと支援の手だてなど)

 

☆学級作り〜望ましい人間関係づくり

  ○学級目標や年度の重点の共通理解

  ○ふれあいと信頼を深める協働

  ○感動と問題解決の共有

 

7 研究の構造

 

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